障がいのある方の好きな曲を大切にする|音楽の好みから始める活動

障がいのある方の好きな曲を大切にする|音楽の好みから始める活動

音楽の好みは、一人ひとり違います。

好きなアーティストの曲。

アニメや映画の音楽。

子どもの頃から聴いている歌。

テレビや動画で知った曲。

ロックやポップス。

童謡やクラシック。

何度も繰り返し聴きたくなる一曲。

障がいのある方と音楽を楽しむ場合も、「どんな音楽が好きなのか」を知ることは大切です。

年齢や障がいだけから「この曲がよいだろう」と決めるのではなく、その人自身が親しんでいる音楽を活動の中に取り入れることができます。

ムジカスケッチでは、一人ひとりの好きな音楽を大切にしながら、その人に合った音楽との関わり方を考えていきたいと思っています。


好きな音楽は人それぞれ

同じ年代でも、好きな音楽は違います。

流行している曲が好きな方。

昔から同じアーティストを聴いている方。

アニメの曲が好きな方。

楽器の演奏を聴くことが好きな方。

歌詞よりもリズムを楽しむ方。

特定の一曲をとても気に入っている方。

「障がいのある方向けの曲」を探す前に、その人がどんな音楽を好きなのかを知ることから始める方法があります。


「好きな曲」を聞いてみる

本人に聞くことができる場合は、シンプルに好きな音楽について聞いてみます。

「どんな曲が好きですか?」

「好きな歌手はいますか?」

「よく聴いている曲はありますか?」

「歌ってみたい曲はありますか?」

そこから活動に取り入れられる音楽が見つかることがあります。

曲名が分からなくても、アーティストや作品名などから探せる場合もあります。


ご家族や支援者の方から教えてもらう

本人から好きな曲を聞くことが難しい場合には、ご家族や支援者の方から情報をいただく方法もあります。

普段どんな音楽を聴いているのか。

どの曲が流れると興味を示すことが多いのか。

好きなテレビ番組や作品はあるのか。

繰り返し聴いている曲はあるのか。

日頃からその方と関わっている人だからこそ知っている音楽があるかもしれません。


好きな曲を聴くことから始める

好きな音楽が分かったら、まずは一緒に聴くことから始めても構いません。

曲を最初から最後まで聴く。

好きな部分を聴く。

生演奏で聴いてみる。

歌えるところだけ一緒に歌う。

音楽に合わせて身体を動かす。

その人が好きな曲を中心にすることで、さまざまな参加方法を考えることができます。


好きな曲に合わせてリズムを楽しむ

歌うことだけが参加方法ではありません。

好きな曲に合わせて、

手拍子をする。

身体を揺らす。

簡単な楽器を鳴らす。

指や足でリズムを取る。

演奏を聴く。

曲そのものが好きだからこそ、自然に音楽と関わりやすくなる場合があります。


同じ曲を繰り返してもいい

音楽活動では、毎回違う曲を用意した方がよいと考えることがあります。

しかし、好きな曲を何度も楽しむこともできます。

前回聴いた曲をもう一度聴く。

同じ曲を一緒に歌う。

好きな部分を繰り返す。

少し違った楽器で演奏してみる。

「新しい曲をたくさん知ること」だけが音楽を楽しむ方法ではありません。

好きな一曲を繰り返し楽しむことも大切です。


好きな曲から新しい音楽へ

好きな音楽を入り口にして、少しずつ別の曲を紹介する方法もあります。

同じアーティストの別の曲。

似た雰囲気の曲。

同じ楽器が使われている曲。

同じ作品の音楽。

好きな曲を中心にしながら、無理のない範囲で新しい音楽との出会いをつくることもできます。

もちろん、新しい曲に興味を持たなければ、好きな曲をそのまま楽しんでも構いません。


年齢だけで選曲を決めない

子どもだから童謡。

大人だから昔の歌。

障がいのある方だから簡単な曲。

そのように決めつけてしまうと、本人が本当に好きな音楽から離れてしまうことがあります。

年齢は選曲を考える一つの参考にはなりますが、それだけですべてを決める必要はありません。

その人が普段どんな音楽を楽しんでいるのか。

そこを大切にしたいと考えています。


音量や環境にも配慮する

好きな曲であっても、音量や演奏環境によって感じ方が変わることがあります。

大きな音が苦手。

突然大きな音がすると驚く。

特定の楽器の音が気になる。

静かな環境の方が楽しみやすい。

こうしたことも考えながら、その人に合った音量や演奏方法を考える必要があります。

施設などで活動する場合には、職員や支援者の方とも事前に相談していきます。


一人の好きな曲をみんなで聴いてみる

グループでの音楽活動では、一人の好きな曲をみんなで楽しむ方法もあります。

「今日はこの方の好きな曲を聴いてみましょう」

そこから別の方が、

「この曲を知っている」

「私も好き」

と反応することもあります。

誰かの好きな音楽を知ることで、その場にいる人同士が音楽を通してつながるきっかけになることもあります。


好きな音楽を否定しない

音楽の好みには、正解や不正解はありません。

こちらが知らない曲。

普段あまり聴かないジャンル。

何度も同じ曲を聴きたいという希望。

その人にとって大切な音楽であれば、まずその好みを知ることから始めます。

音楽を教える側や企画する側の好みだけで内容を決めないことも大切だと考えています。


一人ひとりの「好き」を音楽の入り口に

音楽活動を考えるとき、「何をやってもらうか」から考える必要はありません。

まず、

「この人はどんな音楽が好きなのだろう?」

と考えてみる。

好きな曲を聴く。

そこから歌ってみる。

リズムを取ってみる。

楽器に触れてみる。

あるいは、そのまま音楽を聴いて楽しむ。

好きな音楽を入り口にすることで、その人に合ったさまざまな関わり方が見つかることがあります。

ムジカスケッチでは、一人ひとりの音楽の好みを大切にしながら、地域や福祉の場で音楽を楽しめる時間をつくっていきたいと考えています。


福祉施設・地域団体のご担当者様へ

ムジカスケッチでは、参加される方の好きな曲や普段親しんでいる音楽も取り入れながら、歌、生演奏、リズム、楽器体験などを組み合わせた音楽活動についてご相談を受け付けています。

「利用者の方の好きな曲を取り入れたい」

「事前に好きな音楽を聞いて企画を考えたい」

「一人ひとりの好みに合わせた参加方法を考えたい」

といった段階からでも大丈夫です。

参加される方の年齢や人数、会場、ご希望の内容などを伺い、施設や支援者の皆さまと相談しながら、その場所に合った音楽の時間を一緒に考えていきます。



小学5年生〜中学3年生の方は、