障がいのある方と音楽を聴いて楽しむ|参加の形は一つではありません

障がいのある方と音楽を聴いて楽しむ|参加の形は一つではありません

音楽活動というと、歌ったり、楽器を演奏したり、身体を動かしたりすることを思い浮かべることがあります。

しかし、音楽を楽しむ方法はそれだけではありません。

好きな曲を聴く。

誰かの歌を聴く。

楽器の音を楽しむ。

生演奏を見る。

同じ場所で音楽が流れている時間を過ごす。

「聴く」ということも、音楽との大切な関わり方の一つです。

障がいのある方と音楽を楽しむ場合も、全員に同じ参加方法を求める必要はありません。

ムジカスケッチでは、その人が心地よく音楽と関われる方法を大切にしたいと考えています。


音楽は聴くだけでも楽しめる

音楽活動では、参加していることが分かりやすい行動に目が向きやすくなります。

歌っている。

手拍子をしている。

楽器を鳴らしている。

身体を動かしている。

しかし、静かに音楽を聴いていることも参加の一つです。

何かをすることだけが、音楽を楽しんでいるということではありません。

その場で音楽を聴く。

好きな曲が流れる時間を過ごす。

それだけでも音楽との関わりはあります。


好きな曲を聴く

音楽の好みは一人ひとり違います。

ポップスが好きな方。

アニメや映画の曲が好きな方。

ロックが好きな方。

童謡が好きな方。

クラシックが好きな方。

特定のアーティストや曲を繰り返し楽しむ方もいます。

障がいの有無だけで選曲を決めるのではなく、その方が普段どのような音楽を聴いているのかを知ることも大切です。


生演奏を楽しむ

目の前で誰かが歌ったり、楽器を演奏したりすることには、録音された音楽とは違った楽しさがあります。

演奏している姿を見る。

楽器から音が出る様子を見る。

声や楽器の音を同じ空間で感じる。

演奏者とのやり取りを楽しむ。

大きなコンサートでなくても、施設や地域のスペースで小さな生演奏を楽しむことはできます。


音への感じ方は人それぞれ

音楽の感じ方や、心地よいと感じる音量は人によって違います。

大きな音を楽しめる方もいれば、強い音が苦手な方もいます。

特定の楽器の音が気になる場合もあります。

そのため、「音楽だから大きな音で盛り上げる」という考え方だけではなく、参加される方や会場に合わせて音量や演奏方法を考えることが大切です。

施設で活動する場合には、事前に職員や支援者の方と相談しながら内容を考えていきます。


少し離れた場所から聴いてもいい

音楽活動の中心に座って参加することだけが、参加方法ではありません。

少し離れたところから聴く。

途中から参加する。

好きな曲のときだけ近くに来る。

必要に応じてその場を離れる。

その方に合った距離で音楽と関わる方法もあります。

全員を同じ場所に集めることよりも、それぞれが無理なく音楽を楽しめることを大切にしたいと考えています。


途中から歌いたくなることもある

最初は演奏を聴いていた方が、知っている曲になると自然に口ずさむことがあります。

手拍子を始めることもあります。

身体でリズムを取ることもあります。

もちろん、最後まで聴いているだけでも構いません。

最初から参加方法を決めるのではなく、音楽を聴きながら自然に関わり方が変わっていくこともあります。


楽器を見ることも楽しみの一つ

生演奏では、音だけでなく楽器そのものにも興味を持つことがあります。

ギター。

ピアノ。

打楽器。

そのほかの楽器。

どのように音が出るのかを見る。

演奏している手元を見る。

可能であれば、演奏後に楽器を近くで見てみる。

音楽を聴くことから、楽器への興味につながる場合もあります。


同じ曲を繰り返し楽しんでもいい

音楽活動では、毎回違う曲を用意した方がよいと思うことがあります。

しかし、好きな曲を何度も聴くことも音楽の楽しみ方です。

「前回も聴いたから今回は別の曲にする」と決める必要はありません。

好きな曲。

安心して楽しめる曲。

何度でも聴きたい曲。

そうした音楽を繰り返し取り入れることもできます。


支援者の方から好きな音楽を教えてもらう

本人から好きな曲を聞くことが難しい場合もあります。

そんなときには、日頃から関わっているご家族や施設の職員、支援者の方から情報をいただく方法があります。

普段どんな音楽を聴いているのか。

好きな曲はあるのか。

どんな音に反応することが多いのか。

苦手な音や環境はないか。

こうした情報を事前に共有していただくことで、よりその方に合った内容を考えやすくなります。


「聴く人」も同じ音楽の時間にいる

音楽活動では、歌っている人や演奏している人だけが中心ではありません。

演奏を聴いている人も、同じ場所で同じ音楽を共有しています。

歌う人。

手拍子をする人。

身体を動かす人。

楽器を鳴らす人。

静かに聴く人。

それぞれ違った関わり方があって構いません。

全員が同じことをしなくても、一緒に音楽の時間を過ごすことはできます。


音楽療法ではなく、音楽を楽しむ活動として

ムジカスケッチが福祉の場で考えている音楽活動は、医療・治療を目的とした専門的な音楽療法ではありません。

音楽教室として培ってきた歌唱、演奏、音楽指導の経験を活かしながら、音楽そのものを楽しめる時間をつくることを目的としています。

施設や支援者の方と相談しながら、参加される方に無理のない形で実施できる内容を考えていきます。


聴くことから始まる音楽との関わり

音楽との関わり方に、一つの正解があるわけではありません。

好きな曲を聴く。

演奏している姿を見る。

楽器の音を楽しむ。

知っているところだけ口ずさむ。

少し離れた場所から音楽を感じる。

その人に合った方法で音楽と関わる。

ムジカスケッチでは、「何かをしなければならない音楽活動」ではなく、一人ひとりが自分なりの方法で音楽を楽しめる時間を地域や福祉の場にも広げていきたいと考えています。


福祉施設・地域団体のご担当者様へ

ムジカスケッチでは、歌うことだけでなく、生演奏を聴くことを中心としたミニコンサートや、一人ひとりがそれぞれの方法で参加できる音楽活動についてもご相談を受け付けています。

「利用者の方に生演奏を楽しんでもらいたい」

「歌うことが難しい方も参加できる内容にしたい」

「音量や参加方法について相談しながら企画したい」

といった段階からでも大丈夫です。

参加される方の年齢や人数、会場、ご希望の内容などを伺い、施設や支援者の皆さまと相談しながら、その場所に合った音楽の時間を一緒に考えていきます。



小学5年生〜中学3年生の方は、