福祉施設の職員と一緒につくる音楽活動|現場を知る人と音楽を届ける人の連携
福祉施設で音楽活動を行うとき、演奏者や音楽講師だけで内容を考える必要はありません。
むしろ大切にしたいのが、施設の職員や支援者の方との連携です。
外部から訪問する演奏者は、音楽についての知識や演奏経験を持っています。
一方で、
利用者の方が普段どのように過ごしているのか。
どんな音楽が好きなのか。
どのような参加方法が合っているのか。
どんなことに配慮した方がよいのか。
そうしたことをよく知っているのは、日頃から利用者の方と関わっている施設の皆さまです。
それぞれの経験を持ち寄ることで、その施設に合った音楽活動を考えることができます。
ムジカスケッチでは、完成したプログラムを一方的に持ち込むのではなく、施設の皆さまと相談しながら音楽の時間をつくっていきたいと考えています。
外部の演奏者には分からないことがある
初めて訪問する施設では、演奏者には分からないことがたくさんあります。
普段どんな曲を歌っているのか。
歌うことが好きな方が多いのか。
生演奏を聴くことが好きなのか。
大きな音への配慮が必要なのか。
どのくらいの時間なら参加しやすいのか。
こうしたことは、ホームページや施設の種類だけでは分かりません。
だからこそ、事前に施設の皆さまから教えていただくことが大切です。
職員の方が知っている「いつもの曲」
施設では、普段から音楽が使われていることがあります。
レクリエーションで歌う曲。
利用者の方からよくリクエストされる曲。
季節になると毎年歌う曲。
好きな方が多い歌手。
施設の中で自然と定番になっている曲。
こうした「いつもの曲」は、外部の演奏者には分かりません。
事前に教えていただければ、選曲の参考にすることができます。
利用者の方の好きな音楽を教えてもらう
「この方は演歌が好きです」
「この歌手の曲をよく聴いています」
「昔この曲をよく歌っていたそうです」
職員や支援者の方が知っている情報から、選曲のヒントが見つかることがあります。
もちろん、詳しい個人情報を共有する必要はありません。
音楽活動を考えるために必要な範囲で教えていただくだけでも、その場所に合った内容を考えやすくなります。
配慮した方がよいことを共有する
好きな音楽と同じくらい大切なのが、配慮した方がよいことです。
例えば、
大きな音は控えた方がよい。
突然音量が変わる演奏は避けたい。
途中で出入りする方がいる。
長時間座って参加することが難しい。
参加を無理に促さない方がよい。
こうした情報があれば、演奏方法や進行を事前に考えることができます。
職員の方も一緒に歌う
音楽活動では、職員の方にも可能な範囲で一緒に参加していただくことができます。
利用者の方と一緒に歌う。
手拍子をする。
曲名を紹介する。
リクエストを聞く。
普段よく知っている職員の方が一緒に参加することで、音楽の時間に入りやすくなる場合もあります。
もちろん、施設の業務がありますので、全員が参加する必要はありません。
無理のない範囲で関わっていただければ十分です。
参加を促す役割を演奏者だけにしない
初めて会う演奏者から、
「一緒に歌いましょう」
と言われても、すぐには参加しにくい方もいるかもしれません。
そんなとき、普段から関わっている職員の方が隣で一緒に歌ったり、手拍子をしたりすることで、自然に参加できる場合があります。
演奏者だけで場をつくるのではなく、施設の皆さまと一緒につくることができます。
その日の様子を教えてもらう
同じ施設でも、その日によって状況は違います。
今日は参加人数が少ない。
いつもより静かに過ごしている方が多い。
行事が続いて少し疲れている。
逆に、皆さん楽しみにしている。
演奏開始前にこうしたことを少し教えていただくだけでも、演奏者は内容や進行を調整しやすくなります。
活動中の反応を一緒に見る
演奏している側から見えることと、施設職員の方から見えることは違います。
演奏者には、
よく歌っている。
手拍子をしている。
楽しそうに聴いている。
という様子が見えるかもしれません。
一方で、普段を知っている職員の方だからこそ気づける変化もあります。
活動後に感想を共有していただくことで、次回の内容を考える参考になります。
「この曲がよかった」を次につなげる
音楽活動が終わったあと、
「この曲は皆さんよく歌っていました」
「この歌手の曲が人気でした」
「もう少し一緒に歌う時間があってもよさそうです」
といった感想をいただければ、次回に活かすことができます。
一度の活動だけで、その施設に合った内容をすべて把握することは難しいものです。
少しずつ情報を共有しながら、その場所に合った音楽活動に近づけていくことができます。
次回のリクエストを集めてもらう
定期的に音楽活動を行う場合には、次回までにリクエストを集めていただく方法もあります。
好きな曲。
聴きたい曲。
一緒に歌いたい曲。
好きな歌手。
職員の方が日常の中で聞いておいてくだされば、次回の選曲に取り入れられる場合があります。
「次は何を歌おうか」という楽しみにもつながります。
施設の年間行事について教えてもらう
施設では一年を通してさまざまな行事があります。
お花見。
七夕。
夏祭り。
敬老の日。
クリスマス。
お正月。
誕生日会。
施設の周年行事。
こうした予定を教えていただければ、季節や行事に合わせた音楽を考えることができます。
普段の音楽活動と、特別な日の音楽イベントを組み合わせることもできます。
音楽の専門家と福祉の現場、それぞれの経験を活かす
音楽を担当する側には、
歌うこと。
演奏すること。
選曲すること。
楽器を扱うこと。
音楽を教えること。
についての経験があります。
施設の皆さまには、
利用者の方と日々関わること。
その方の普段の様子を知ること。
施設の環境を知ること。
安全に活動を進めること。
についての経験があります。
どちらか一方だけですべてを行うのではなく、それぞれが持っている経験を活かすことが大切です。
演奏者が福祉の専門家になる必要はない
音楽活動を行う演奏者が、福祉のすべてを知っているわけではありません。
逆に、施設職員の方が音楽のすべてを準備する必要もありません。
分からないことは相談する。
必要なことを教えてもらう。
できることをそれぞれ担当する。
ムジカスケッチでは、そのような関係で施設の皆さまと音楽活動をつくっていくことが現実的だと考えています。
音楽療法とは区別して取り組む
ムジカスケッチが行う福祉施設での音楽活動は、医療や治療を目的とした専門的な音楽療法ではありません。
音楽教室としての歌唱、演奏、音楽教育の経験を活かして、
音楽を聴く。
一緒に歌う。
楽器に触れる。
人と音楽を共有する。
といった機会をつくる活動です。
福祉について必要な配慮は施設の皆さまから教えていただきながら、音楽教室としてできることを考えていきます。
一緒につくるから、その施設らしい音楽になる
同じ曲。
同じ演奏者。
同じ時間。
それでも、施設が違えば音楽活動の雰囲気は変わります。
参加される方が違うからです。
だからこそ、決まったプログラムをどこでも同じように行うのではなく、その場所にいる方について教えていただきながら内容を考える。
それが、その施設らしい音楽の時間につながっていくと考えています。
福祉施設のご担当者様へ
ムジカスケッチでは、施設職員・支援者の皆さまと相談しながら、歌の会、ミニコンサート、音楽レクリエーションなどをつくっていきたいと考えています。
「利用者に人気の曲を取り入れてほしい」
「施設の普段のレクリエーションに合った内容を相談したい」
「職員も一緒に参加できる音楽企画を考えたい」
「定期的に相談しながら内容をつくっていきたい」
といったご相談でも大丈夫です。
参加される方や施設の普段の様子について教えていただきながら、音楽を担当する側と施設の皆さま、それぞれの経験を活かした活動を一緒に考えていきます。
まずはお気軽にご相談ください。
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