福祉施設で外部の演奏者を呼ぶときの準備|依頼から当日までの流れ

福祉施設で外部の演奏者を呼ぶときの準備|依頼から当日までの流れ

福祉施設でミニコンサートや歌の会を開催するために、外部の演奏者を呼ぶことがあります。

地域で活動する音楽家。

音楽団体。

音楽教室。

講師や演奏家。

普段とは少し違った音楽を施設に届けられる一方で、初めて依頼するときには、

「何から準備すればいい?」

「会場には何が必要?」

「演奏者とは何を打ち合わせればいい?」

と迷うこともあると思います。

実際には、最初から細かな内容まですべて決めておく必要はありません。

開催の目的や参加される方、会場などの基本的な情報から相談を始め、演奏者と一緒に内容を決めていくことができます。


まずは開催の目的を考える

最初に考えておきたいのが、「なぜ音楽イベントを開催するのか」です。

普段のレクリエーションとして楽しんでもらいたい。

利用者の方に生演奏を聴いてもらいたい。

みんなで歌える時間をつくりたい。

敬老の日やクリスマスなどの行事として開催したい。

地域との交流につなげたい。

目的によって、適した内容は変わります。

まだ具体的でなくても、

「利用者の方に音楽を楽しんでもらいたい」

というところから相談を始めることができます。


参加される方を確認する

次に確認したいのが、どのような方が参加されるのかです。

参加予定人数。

おおよその年代。

普段のレクリエーションの様子。

好きな音楽。

一緒に歌うことが好きなのか。

演奏を聴くことを中心にした方がよいのか。

こうした情報があると、演奏者も内容を考えやすくなります。

個人の詳しい情報ではなく、企画を考えるために必要な範囲で共有します。


日時を決める

施設の普段のスケジュールを確認しながら、開催日時を考えます。

食事。

入浴。

送迎。

ほかのレクリエーション。

施設によって一日の流れは異なります。

演奏者側の予定だけで決めるのではなく、参加される方が無理なく集まりやすい時間を考えることも大切です。

候補日をいくつか用意しておくと、演奏者との調整がしやすくなります。


会場を決める

施設の中のどこで演奏するのかも確認します。

多目的室。

共有スペース。

食堂。

ホール。

普段レクリエーションを行っている部屋。

大きなステージがなくても、内容によっては普段使用しているスペースで開催できる場合があります。

参加人数と演奏スペースの両方を考えながら会場を決めます。


演奏者が使うスペースを確認する

会場全体の広さだけでなく、演奏者がどのくらいのスペースを使えるかも大切です。

歌だけなのか。

ギターを使用するのか。

ピアノがあるのか。

複数の演奏者がいるのか。

音響機材を置くのか。

使用する楽器によって必要なスペースが変わります。

会場の写真などを事前に共有できる場合には、演奏者が準備を考えやすくなることもあります。


施設にある設備を確認する

施設に音楽イベントで使用できる設備がある場合には、事前に確認しておきます。

マイク。

スピーカー。

マイクスタンド。

譜面台。

ピアノ。

電源。

椅子。

すべてを用意する必要はありません。

何が施設にあり、何を演奏者側で準備するのかを事前に確認しておくことが大切です。


音量について相談する

福祉施設での演奏では、音量についても事前に相談しておきたいところです。

会場の広さ。

参加人数。

使用する楽器。

施設内のほかの活動。

参加される方への配慮。

こうした条件によって適した音量は変わります。

大きな音響設備を使うことを前提にせず、その場所に合った方法を考えます。


選曲について打ち合わせる

演奏曲について、施設側から希望を伝えることもできます。

普段人気のある曲。

一緒に歌いたい曲。

好きな歌手。

季節の歌。

利用者の方からのリクエスト。

具体的な曲が決まっていなくても、

「昭和歌謡を中心に」

「みんなで歌える曲を多めに」

「生演奏を聴く時間も入れてほしい」

といった希望でも構いません。

演奏者と相談しながら選曲を決めていきます。


当日の内容を簡単に共有する

細かな台本まで用意する必要はありませんが、大まかな流れを施設と演奏者で共有しておくと安心です。

例えば、

演奏者の紹介。

最初の演奏。

みんなで歌う時間。

生演奏を聴く時間。

簡単なお話。

最後の曲。

この程度でも、当日のイメージを共有できます。

施設側で司会をするのか、演奏者がそのまま進行するのかも確認しておくとスムーズです。


演奏者の到着時間を確認する

イベント開始時間と、演奏者が施設に到着する時間は別に考えます。

楽器の搬入。

会場の確認。

機材の準備。

音量の確認。

演奏位置の調整。

内容によっては準備時間が必要です。

何時から施設に入れるのかを事前に決めておくと、当日の進行がスムーズになります。


楽器や機材の搬入方法を確認する

楽器や音響機材がある場合には、搬入についても確認します。

駐車場は利用できるか。

車を一時的に入口付近につけられるか。

会場は何階にあるのか。

エレベーターは使えるか。

入口から会場までの距離はどのくらいか。

特に複数の楽器や機材を使用する場合には、事前に分かっていると準備しやすくなります。


利用者の方の座席を考える

音楽を楽しみやすい会場づくりも大切です。

演奏者が見える位置。

通路を確保する。

出入りしやすい場所をつくる。

必要に応じて車椅子で参加しやすい配置にする。

全員を演奏者の近くに集める必要はありません。

施設の皆さまが普段行っている方法を基本にしながら、安全に参加できる配置を考えます。


途中参加や途中退出も想定しておく

福祉施設では、全員がイベント開始から終了まで参加するとは限りません。

途中から参加する方。

途中で席を離れる方。

少し離れた場所から聴く方。

そのような参加方法も考えられます。

「最後まで参加すること」を前提にしすぎず、出入りしやすい環境にしておくと参加しやすくなります。


写真や動画について確認する

施設のイベントでは、記録として写真を撮影することがあります。

一方で、利用者の方のプライバシーへの配慮も必要です。

施設側が撮影するのか。

演奏者側の撮影は可能なのか。

ホームページやSNSへの掲載は可能なのか。

撮影自体が難しいのか。

施設のルールに従い、事前に確認しておくことが大切です。


当日は予定通りにいかなくてもいい

事前に準備していても、当日の様子によって内容を変更した方がよい場合があります。

一緒に歌う曲への反応がよい。

予定より生演奏を楽しんでいる。

リクエストが出た。

少し休憩した方がよさそう。

音量を下げた方がよさそう。

決めたプログラムをすべて実施することだけを目的にせず、施設の職員・支援者の方と相談しながら柔軟に進めることも大切です。


終了後に簡単に振り返る

イベントが終わったあと、施設の皆さまと簡単に振り返ることで次につなげることができます。

どの曲が人気だったか。

時間はちょうどよかったか。

参加しやすい内容だったか。

次に聴きたい曲はあるか。

改善できることはあるか。

一度の開催で完成させるのではなく、次回があれば少しずつ内容を調整することができます。


外部の演奏者と施設が一緒に準備する

福祉施設で外部の演奏者を呼ぶ場合、施設側だけですべてを準備する必要はありません。

施設の皆さまには、参加される方や会場について教えていただく。

演奏者は、選曲や演奏方法について考える。

それぞれが分かることを共有することで、その場所に合った音楽イベントをつくりやすくなります。

ムジカスケッチでも、完成したプログラムを一方的に持ち込むのではなく、施設の皆さまと相談しながら内容を考えていきたいと思っています。


福祉施設のご担当者様へ

ムジカスケッチでは、高齢者施設や障がい福祉施設などでの訪問演奏、ミニコンサート、歌の会などについてご相談を受け付けています。

「外部の演奏者を呼ぶのが初めて」

「何を準備すればいいか分からない」

「会場に音響設備がないけれど開催できるか相談したい」

「企画の段階から一緒に考えてほしい」

といった場合でも大丈夫です。

参加される方、人数、会場、開催希望日、施設にある設備、ご希望の内容、ご予算など、現在分かっている範囲からお知らせください。

施設の皆さまと相談しながら、無理なく実施できる音楽イベントを一緒に考えていきます。



小学5年生〜中学3年生の方は、